[ESG経営コラム]KB金融、グローバルスタンダードを超える - 超高齢化社会の「包容金融2.0」

文 ㅣ チェ・ボンヒョクESGコラムニスト ㅣ THE ESG NEWS（esgre100.com）l 市場の再評価：ESGスコア85点の意味と限界 2025年11月23日現在、KB金融グループの株価は122,200ウォン（直近取引日の終値基準）で、2024年の95,400ウォンに比べ28%上昇した。これは、グローバル格付け機関による肯定的な評価が反映された結果である。

S&P Globalは2025年6月にKB金融のESGスコアを85点とし、「強力な持続可能性管理体制」を認めた。Moody's（Aa3）、S&P（A+）、Fitch（A）は全て安定的見通しを維持し、「KBの包容金融と気候変動への対応が財務の安定性を強化する」と評価した。

しかし、超高齢化社会への突入（2025年韓国高齢者人口比率20%突破）による社会的リスク—高齢者の貧困、障害のある若者の失業、統合失調症患者の疎外—が依然として不十分である。これは、2024年の持続可能性経営報告書において、包容金融の実績（社会貢献7,263億ウォン、民生支援3,428億ウォン）が主に零細企業中心に偏っている点から明らかである。グローバル機関の発言のように、「ESGは社会的包容なしでは不完全」（Moody's 2025レビュー）という点を、KBがどのように反映するかに注目が集まる。

超高齢化の影：社会的弱者への雇用支援の必要性 韓国は2025年に超高齢社会に突入し、高齢者（65歳以上）の失業率5.2%、障害のある若者（15～29歳）の雇用率30%未満、統合失調症患者（約50万人）のうち70%が経済活動の制限を受けている。

KB金融の2024年報告書において、包容金融は社会的弱者への支援を強調しているが、これらの「極限的な社会的弱者」に対する具体的なプログラムは不足している。

出典：THE ESG NEWS（https://www.esgre100.com）